自由の国アメリカ

HAWAII information. --- aug 97


1997年8月 不動産一般動向

不動産取引件数
8月時累計中間価格
97年8月
96年8月
%
96年累計対比
1997年
1996年
%
戸建て住宅
218
173
+26.0%
08.6%
$310,000
$338,000
-08.3%
コンドミニアム
144
141
+02.1%
-06.4%
$155,000
$177,500
-12.7%

8月の一戸建て中古住宅の取引件数は218件で7月に続き二ヶ月連続で200件代を上回った。96年度累計対比でも8.6%増、地域的にもメトロ・オアフ以外では全域で前年累計対比増となっており、特にワイアラエ・カハラ地区は前年累計対比45.8%増で注目に値する。住宅に関しては、ある程度の市場回復の兆しを感じる。価格的には8月時点での前年度累計対比で96年度中間価格$338,000から97年度中間価格$310,000と8.3%低下している。コンドミニアムの取引件数は144件で前年同月比では2.1%増であるが、96年度累計対比では-6.4%,地域的にもウインドワード・オアフ以外は減少している。累計中間価格は96年度$177,500から97年度$155,000と12.7%低下している。土地所有権コンドの取引件数は96年度累計比-13.2%,中間価格は96年度の$190,000から97年度は$170,000へと10.5%低下、一方借地権コンドは取引件数で9.3%増、中間価格では96年度の$148,200から97年度は$125,000と15.7%も下がっている。全米不動産協会が96年7月から97年6月迄の一年間の全米133のメトロポリタン地域の住宅価格の動きを調査した結果、ホノルルの中間価格は前年度対比10.4%低下の$300,000にも拘わらず最高で、最低中間価格のフロリダ州オカラの$64,100の4.68倍であった。全米の住宅中間価格は$123,700で前年度対比米国の物価上昇率2.3%より高い3.9%増であった。さて今後の市場の見通しとしては、一戸建住宅は価格の低下により取引件数は増加する、コンドミニアムは価格、取引件数とも更に低下する傾向は続くと思われる。
1997年上半期オフィス市場動向
一般;1996年に完成したファースト・ハワイアン・センター、クラスAビル、約38万平方フィート(SF)10,678坪の竣工で、メトロポリタン・ホノルル・オフィス市場は111棟のオフィスビルと11,656,871SF(327,558坪)のオフィス面積となった。そのうちダウンタウン市場は28棟で総面積5,422,531SF(152,373坪)である。

空室率;メトロポリタン・ホノルルの空室率は15.5%から14.9%に低下した。地区別ではダウンタウンが18.8%から17.3%、しかしワイキキは14.1%から14.5%、カピオラニは11.9%から12.2%へと増加した。

サブ・リース(また貸し);ダウンタウンではクラスAビルに多く197,000SFから217,000SFへと増加した。賃料は一般的に市場賃料より安く、ファースト・ハワイアン・タワーには約75,000SFのサブリース面積あり賃料は全て込みで$1.55/月/SF,アリイ・プレイスは約20,000SFあり賃料は$1.95/月/SF,アムファク・タワーは12,000SFで$1.50/月/SFとなっている。

賃料;ダウンタウン・ホノルルの平均賃料は1996年度と比較すると、クラスAビルは$2.11-2.41から$2.01-2.43/SF、クラスBビルは$1.92-2.14/SFから$1.95-2.09/SFとなっている。傾向としては賃料の低いビルは競争力を維持するためより安く、良いビルはど空室率が下がるにつれ賃料を高めに維持する傾向にある。

市場の吸収力;ダウンタウン地区では80,945SF、ワイキキ地区では27,000SFが賃貸されたが、カピオラニ地区では賃料その他の条件でより魅力的なダウンタウンへの移動が増え、逆に81,257SFが新たに市場に出された。メトロポリタン・ホノルルとしては27,843SFが吸収された。

リース・コンセション;オアフ・オフィス市場のテナントに対するコンセションは近い将来縮小するかもしれないが、現在はまだリース条件交渉の大きな要因となっている。フリーレント(無料家賃)の期間は1年のリースに対して1ヶ月、内装費は5年のリースでロフト状態の面積に対して最高$40/SF、引越し費用は$1~3/SFが一般的である(但し最低3,000/SFの面積に対して)。

1997年今後の見通し;雇用のマイナス成長、会社の規模の縮小などの否定的な要素は続くが新しい会社(コンピューター関連会社、ソフトウェアー開発会社、遠距離通信会社)などの進出で、特に限られた規模のホノルル・オフィス市場では空室率の低下、占有率の上昇に伴ない賃料が底を打ち、回復に向かう可能性が出てきている。(CBコマーシャル社フランシス岡崎氏提供記事)

パークショアー・ホテル$2千4百万ドルで売却される
1973年に$5百80万ドルで日本の伊勢甚デパートなどの出資によるユニバーサル・エクスプレス・ハワイ社が購入した同ホテルが$2千4百万ドルでテキサス州ダラス市に本拠を置くパトリオット・アメリカ・ホスピタリティー社に売却された。同社は急成長を続ける全米で二番めに大きい不動産投資信託会社で65ホテル(15,155室)を所有しており、ハワイのリゾート地としての将来性と低迷しているハワイ経済が投資の良い機会と考えた。今後は$4百万ドルをホテルの改装に投資し、4星ホテルを目指す。ホテルは1968年に完成、227室、土地借地権(一部所有権)でカラカウア通りとカパフル通りの角に位置している。購入に際して、新たに地主と50年間の借地契約を締結している。
1347カピオラニ物件、$1千5百万80万ドルの損で売却される。
1990年に$2千2百50万ドル(土地面積当たり$600/平方フィート)で上記物件を購入したハワイ兼松社が、$6百70万ドル($179/平方フィート)で前回の売り主の甥に売却した。今回の取引はカピオラニ通り沿いの今後の物件鑑定時に売買事例として利用される為、物件所有者にとっては更に評価の低下を招き市場の正常化の一因になる事が予測される。同物件はアラモアナ・ショピング・センターの駐車場と繋がっており、土地面積37,500平方フィートで約59,000平方フィートの建物があり、代表的なテナントは中華料理のチャイナハウス、ラジオ・シャク等がある。
投資案件紹介
日本航空のコナ国際空港への直行便の開設に伴ないハワイの新しいリゾート地区として再評価されているハワイ島コナ地区での新しい高級ホテル開発計画。総プロジェクト経費$125M。


 


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